2008/5/11 13:38
国道120号「第2いろは坂」の明智平〜中禅寺湖間にある旧道の探索は、壁にぶち当たった。
出入り口を完璧に塞ぐ、文字通りの壁に。
そこで、私は壁の裏側へ直接乗り込むことにした。
そのためのルートを見出すべく、現国道の明智第二トンネルを戻った。
相変わらず濃霧は晴れない。
戻ってきたのはここ。
前回その封鎖を確かめた、「明智トンネル」の東口である。
ここが、私と「閉ざされた廃道」との、物理的な最接近ポイントである。
当然ここからアプローチするのが得策だと考えたのだ。
周辺地形はこのようになっている。
先ほどの白雲トンネルは長さが400m近くあるので、これを乗り越えることは難しいだろう。しかも、華厳渓谷に落ち込む絶壁が想定されるとなればなおさらだ。
明智トンネルの場合は230mほどで、しかも尾根の鞍部を越えているので進むべきルートが明瞭だという期待があった。
なお、300mほど戻れば明智平の展望用ロープウェイを利用することも出来たが、大人片道390円という料金が鼻についた。
単純に遠回りでもあるしね。
再びこの場所へ。
もちろん、チャリを路肩に隠してくることも忘れなかった。
「ねぇママ。 なんであのお兄さん、道ばたのカベを登っているの?」などと車窓の坊やに疑念を抱かせたりして、前途ある若人に早すぎるオブローディング属性を植え付けるリスクは低い方が望ましく、この悪天候は好都合だったと思われる。
13:42
上の写真の位置から、さらにもう2m坑門をよじ登り(ジタバタしている私は、余り見られたくな姿だったろう)、初めて尾根越えへの挑戦権を得る。
見上げた斜面は、地形図に描かれた等高線の密度に対して非常に忠実だった。
さすがは「地形図」だ。
道は不正確でも、地形の表現に間違いはない…
って、そんなことに感心するほど、斜面はキツキツだった。
ちょっと、ロープウェイに心が動いた。
…。
心拍数が余り大きくならないように注意しつつ、数メートル置きに休みながら登った。
尾根までの高低差は、ちょうど50mである。
笹が隙間無く地面を埋める斜面は、最初が一番きつく、尾根に近づくにつれ徐々に緩やかになっていく。
濡れた笹は滑るかとも思ったが、幸いそれほどでもなかった。
むしろ、常に頑丈な手掛かりが得られて、時間さえかければど