[1] 「日本人にはBlogより日記」、はてなの人気に迫る - CNET Japan, https://japan.cnet.com/article/20053530/
[2] そもそも “log” は「航海日誌(ship's log)」の log ですから、元来は「日記」ど真ん中の語源なんですよね。
"Weblog" という言葉が登場した当初は、 ネット上でのリンク集・所感・時系列のメモといった「記録=log」が主眼でした。 つまりこれは「ネット航海中の航海日誌」だったわけです。
なので実は、
という論点は、実は語源的にも構造的にもズレていた可能性があります。 単に「Weblogの初期ユーザーがリンク収集や技術メモに寄っていた」だけで、 その後の日記化はむしろ log 本来の用途への回帰とも言える。
[3] 言い換えれば、
「log」を「記録」と見るか「記述」と見るかで、Weblogの意味づけが分岐した
という文化的解釈の問題なのかもしれません。
[4] そして日本では「記録」は私的な営みであり「記述」は公的なものという文化的感覚が強く、 そのために「log=個人の日記」としてスッと受け入れられたのかもしれません。
[5] つまり、「日記文化としてのブログ」は「Weblog」を曲解したのではなく、 むしろその本来的含意を一周して直感的に捉えていたのではないでしょうか。
[6] Web日記とWeblogの対立が、土着のオタク文化とサブカル文化人による舶来信仰とタイムマシン経営の悪魔合体の衝突だったとまとめられるのだとすると、 近年の同人誌と ZINE の対立は一回りして同じ構図をまた繰り返していることになるのだろうね。
[7] Web日記とWeblogの対立の結末がWeb日記の実とウェブログの名を残した融合という妙だったのだけれども。