住民登録されている人口は230名程度いるようですが、高齢者が施設や親族の家に引き取られたりしているため、実質的には200名弱。平均年齢が65歳を超えている高齢者の島。対岸からたった1km弱しか離れていない離島ですが、対岸までは船しか交通手段がありません。
島には医療機関や警察はおろか、信号もお店もありません。ライフラインの電気は島にある鉄塔で対岸から供給され、水道と電話回線は海底を通って対岸と繋がっています。携帯の電波も入らないところが多くあります。
ブロードバンドを引く前の通信速度
選択肢は以下3つでした。
ダイアルアップ
ISDN
ADSL
3が利用可能になった時には喜んだものですが、実際にADSLにしてみた直後、なんと54kbpsというダイアルアップを下回る速度しか出ませんでした。
回線調整とガスメータの調整で、なんとか300kbpsくらいまで出るようになりましたが、基地局から7km以上離れているためアナログのADSL信号は非常に微弱で、天候や潮の満ち引きに影響されて頻繁にリンクダウンしていました。
当然のことながら、インターネットでサイトを見ようと思っても、画像たくさんFlashバリバリのようなサイトは1ページ表示するまでに20分くらいかかるか、タイムアウトで表示出来ません。メールのやりとりも一苦労で、画像添付は本当に小さくしてもらわないと、受信に1時間などは当たり前でした。
当時C++のプログラマをしていた私は、プロジェクトファイル単位ではなく、モジュールごとにテキストでファイルをやり取りしていました。
あまり有効では無い対策
以下は、ブロードバンド以前半年に一度は定期的にやっていたことです。
自治会(町内会)への要望
→自治会(町内会)にはお年寄りばかりで話が通じず。
所属自治体首長(市長)への要望提出
→離島だけに多くの税金を割くことはできないという回答。
NTTウェブサイトでの希望者登録・問い合わせ
→「健全な会社経営ができるなら」光回線を引けるが現状は不可能とのこと。
希望者を募る
→1名か2名、若手の50代の方が手を挙げてくれるかくれないか。
自分が逆の立場でも確かに無理だろうなぁということしか手段を思いつかなかったので、今思えば仕方ないと言えば仕方のないことでした。回線よりも救急車が来てくれる方がずっと優先順位は高いでしょう。
ある意味