マーク付け入門//文書にマークをつける

マーク付け入門//文書にマークをつける

ここではきものをぬいでください

私達は、文書を見た時に、その見かけや内容から構造を判断する ことが出来ます。例えば、少し大きめの字で書かれている、 周りとは離れた短い文はおそらく見出しでしょう。 始めが1文字分あいている文の塊は段落です。

しかし、このような外見上の特徴が無い場合、その構造を知るには どうしたら良いでしょうか。文を読んでみる? それも一つの方法 です。でもその文が仏蘭西語で書かれているとか、 イヌイットの言葉だとか、あるいは火星人の言葉で書かれている 文だったらどうしましょうか。これと同じ様に、機械は 文を見て判断することは(まだ完全には)出来ません。

 ここではきものをぬいでください

国語の教科書などで一度はお目にかかったことが あろうこの文は、2通りの解釈が出来ます。 これを曖昧なく解釈させるにはどうしたら良いでしょうか。 漢字を使うという方法もありますが、どうしても平仮名のまま にしたい時は、読点を使うのが良いでしょう。

 ここでは、きものをぬいでください
 ここで、はきものをぬいでください

こうすれば、意味を取り違えることはありません。

この読点のように、意味の切れ目、すなわち文書の構造を 明示するものを、マーク (mark; 印) と呼ぶことにしましょう。

(参考) この節の最初に出てきた、「大きな文字」や「行頭1字下げ」 も、文書の構造を明示する(意味の切れ目を明らかにする) という意味で、「マーク」と言えます。 しかし今後は、約束された記号表現で構造を明示するもの をマークと呼ぶことにします。

マークを付けるとなにが嬉しいのか

マーク付けの主たる目的は、機械で処理しやすくすることにあります。

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