ブータンでも太陰太陽暦のチベット暦の一種である「ブータン暦」が利用されています。ブータン暦は日本の旧暦と似ていますが,よく見比べると,曜日が1日先行していたり,同じ日付や曜日が2日続いたりすることもあるという違いがあります。
ちなみに今日,2012年12月9日(日)は,日本の旧暦では十月二十五日(日)ですが,ブータン暦では,10月26日(月)です。
ブータンでは毎年,高僧が経典に基づき複雑な計算をして作った暦が発表されるそうですが,一体どんなやり方で計算をするのか,気になるところです。
ブータン観光の目玉となっているチベット仏教のお祭り「ツェチュ」は十日を意味し,ブータンに仏教を伝えたグル・リンポチェの縁日であるブータン暦の十日に始まるそうです。5日間にわたるツェチュの最終日は,未明にトンドル(大仏画)の御開帳となりますが,祭り開始の十日から5日目の十五日は,ちょうど満月の頃となります。月明かりに照らされたトンドルは,きっと美しいでしょうね。是非見てみたいです。
ブータン暦は先日まで,ブータン政府のポータルサイトで見ることができましたが,最近急にアクセス不能状態となってしまいました。ネットで検索して表示してみると,画像のようなカレンダーがありました。チベット文字の部分がブータン暦です。曜日のチベット文字表示は英語の表示と比べると1日ずれて(先行して)いるそうですが,チベット文字が読めない私には確認できません。
ブータン暦の曜日のずれについて,インドの仏教経典,Kalacakra tantraの研究者E.Henningによれば,暦の開始日の計算を間違えているのだそうです。ただ,同じ日付けや曜日が連続したりすることのしくみについては,よくわかりません。