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[12] 
古代の[[農暦]]では1[DFN[章]]は19[[年]]で、
19年に7回[[閏月]]が挿入されました。
これを[DFN[章法]]と呼び、
同様の構造の[[ギリシャ暦]]では[DFN[メトン周期]]と呼びました。

[13] 
狭義の[[章法]]、[[メトン周期]]はこの19年の周期を指しますが、
広義には更に改良したものも含みます。

* ギリシャ暦置閏法

[2] 
[[ギリシャ暦]]の[[置閏法]]は、
8年に3回[[閏月]]を挿入する[[八年法]]が行われた後、
19年周期のものへと発展しました。

** メトン法

[6] [DFN[メトン法]]は、西暦紀元前433年ないし432年に[RUBY[Meton][メトン]]が発明したといわれます。
[SRC[>>3]]

[7] 19年に7回の[[閏月]]を置き、全日数を6940日としていました。 [SRC[>>3]]

** カリポス法

[8] [DFN[カリポス法]]は、西暦紀元前334年に [RUBY[Kalippos][カリポス][Callipus]]
が発明したものといいます。 [SRC[>>3]]

[9] 19 × 4 = 76[[年]]を循環期とし、
[[年]]と[[月]]との関係は[[メトン法]]同様とし、
19年の全日数を6939[FRAC[3][4]]日としていました。 [SRC[>>3]]

[10] 西暦紀元前125年頃、[[ヒパルコス]]が精密に測定して304年の循環期を求めた
([DFN[ヒパルコス法]]、[DFN[ヒッパルコス法]]) ものの、
年数が多くて実施されなかったといいます。 
19年の全日数を6939[FRAC[11][16]]日としていました。
[SRC[>>3]]

* ギリシャ暦と農暦

[5] 
[[ギリシャ]]と[[支那]] ([[漢]]の時代) とは交流があり、
一方が他方に影響を与えた可能性もありますが、
独自に発達して必然的に似た可能性もあります。
両暦法の成立を比較すると、次のようになります。
[SRC[>>258]]

,*                ,* [[カリポス法]]                ,* [[ヒパルコス法]]
,* [[ギリシャ暦]] , [TIME[前334年][year:-333]]頃   , [TIME[前125年][year:-124]]頃
,* [[支那暦]]     , [TIME[前104年][year:-103]]     , [TIME[443年][year:443]]

[19] 独立にせよそうでないにせよ、[[ギリシャ]]が数百年も先行していました。

[14] 
[[農暦]]の[[章法]]と[[ギリシャ暦]]の[[メトン周期]]の関係性については、
[[平山清次]]が指摘しました。
平山は、簡単なことなので既知かもしれないが他に言及が見当たらない、
としていました。 [SRC[>>238]]

[15] 
[[ギリシャ暦]]の[[八年法]]と[[メトン法]]が[[農暦]]で行われた記録は残っておらず、
不明です。 [SRC[>>238]]

[17] 
[[カリポス法]]は、[[四分暦]]に相当します。 [SRC[>>238]]
[[四分暦]]では76年 = 1[DFN[蔀]]としました。

[18] 
[[ヒパルコス法]]は、[[元嘉暦]]に相当します。 [SRC[>>238]]

* その他

[FIG(list short)[ [21] [[メトン周期]]と[[太陰太陽暦]]
- [[古代バビロニア暦]]
- [[ユダヤ暦]]
]FIG]

* 脱却

[SEE[ [[破章法]] ]]

* 黄金数

[23] [CITE[julianday.pdf]], [TIME[2017-08-11T23:13:49.000Z]], [TIME[2023-04-21T13:07:16.448Z]] <http://fomalhautpsa.sakura.ne.jp/Science/OgawaKiyohiko/julianday.pdf>

* 関連

[SEE[ [[太陽周期]] ]]

* メモ

[REFS[
- [3] [CITE[暦法及時法]]
-- [258] [CITE[暦法及時法]], 47 ページ
]REFS]

[FIG(amazon)[
暦 天文
]FIG]

[1] [CITE@ja[メトン周期 - Wikipedia]]
([TIME[2017-02-27 20:11:06 +09:00]])
<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%B3%E5%91%A8%E6%9C%9F>

[20] [CITE[東南アジア伝統天文学の重層構造 ]]
([TIME[2019-01-08 21:29:32 +09:00]])
<http://www2.nao.ac.jp/~mitsurusoma/gendai5/24_ohashi.pdf>

[22] ([TIME[2018-03-23 14:39:22 +09:00]])
<https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/162000/1/tnk000136_246.pdf>

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