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[11] 
[[東洋の日時表示]]では[[元号名]]、[[元号年]]、[[干支年]]の順の表記が一般的ですが、
標準的な表記とは異なる特殊例も少数あります。

* 一般的表記

[SEE[ [[東洋の日時表示]] ]]

* 干支の後に年数

[SEE[ [[干支元号年形式]] ]]

* 干支両分紀年

[760] 
2つの[[紀年]]で[[十干]]と[[十二支]]を分けて書くことがあります。

[1] 
対になる2つの[[紀年銘]]で[[十干]][[十二支]]を分けて書く[[日時表示の方法][東洋の日時表示]]が、
稀に使われました。

[ITEMS[ [[日時事例]]

- 
[3] 
[DATA(.label)[[DATA(.addr)[[[朝鮮]][[慶州]][[路西里]]]][[瑞鳳塚]]出土壷]]
--
[27] 
[DATA(.label)[蓋内側]]
「[DATA(.text)[延壽元年太歳在卯三月中]]」
[SRC[>>7862]]
--
[28] 
[DATA(.label)[身の内側底面]]
「[DATA(.text)[延壽元年太歳在[ASIS[辛][下半欠]][ASIS[△][数字カ]]△△]]」
[SRC[>>7862]]
--
[SEE[ [[延寿][延寿 (高句麗)]] ]]
-
[2] 
[DATA(.label)[帯方太守張撫夷墓塼]]
--
[4] 
「[DATA(.text)[大歳在戊漁陽張撫夷塼]]」
[SRC[>>7862]]
--
[5] 
「[DATA(.text)[大歳在申漁陽張撫夷塼]]」
[SRC[>>7862]]
-- [SEE[ [[朝鮮半島の紀年法]] ]]
-
[6] 
[DATA(.label)[[[朝鮮]][[黄海道]]信川郡千城里塼]]
--
[7] 
「[DATA(.text)[建元三年大歳在巳八月孫氏造]]」
[SRC[>>7862]]
---
[8] 
[TIME[東晋建元3(345)年乙巳][345]]
[SRC[>>7862]]
-- [SEE[ [[朝鮮半島の紀年法]] ]]

]ITEMS]

[9] 
>>7862 は干支を両分した例の1つとして示していますが、十二支のものしか書かれていません。
他に十干のものの存在が推測されるのでしょうか?

[10] >>9 2つセットで出土していて、片方は一部欠けていて読めないそうです。
[SEE[ [[朝鮮半島の紀年法]] ]]

[REFS[

- [74] [CITE[[[朝鮮の年号と紀年]]]]
-- [7862] [CITE@ja[[[朝鮮の年号と紀年]](上)]],
[[藤田亮策]],
[TIME[1958-09]],
[TIME[2019-04-06 21:05:42 +09:00]]
<https://toyo-bunko.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=4748&item_no=1&page_id=25&block_id=47>
#page=5

]REFS]

* 干支年の配置いろいろ

[12] 
主に[[金石文]]で、[[干支年]]は主たる文の流れと離れた位置に配置されていることがままあります。

[14] [[書字方向「[MIRRORED[小]]」]]も参照。

- [257] [[日本国]][[熊本県]][[下益城郡]][[豊野村]]大字下郷字寺村[[浄水寺]]如法経塔:
[VRL[
[PRE[
康平七年四月十日辛未
   甲辰 
]PRE]
]VRL]
[SRC[>>513 p.[L[13]] [V[一]] [V[①]]]]
([[平安時代]])

[258] 
このような例は多くないものの、[[中世]]の石造物にも見られることがあります。
[SRC[>>513 p.13]]

- [666] [[日本国]][[熊本県]][[玉名郡]][[玉東町]]古閑 板碑
「[V[文化十四丁年[BR[]]丑七月日]]」
[TIME[日本文化14(1817)年][1817]]7月
[SRC[>>513 p.25 [V[五]] [V[⑦]]]]

[667] [[江戸時代]]中期以降、[[干支]]の配列が異色なこのような例が表れてきます。
[SRC[>>513 p.25]]

[15] 
[[金石銘]]の2次元的な配置が自治体史や史料集や[[論文]]などで[[翻刻]]されて収録される際に、
元の文字配置がわからない形で表現されたり、無理に[[線形]]化した結果不自然な表記になったりすることがあります。
二次資料を扱う際には特に注意が必要です。

[REFS[
- [513] [CITE[[[郷土調査の手引き]]]]・1 三訂版
]REFS]

* 元号年に十干のみ併記

@@特殊例

[304] 
[[十干]]のみの事例がわずかにあります。

- [303] 
[[名古屋]][[水谷笻斎]]所蔵雲版 (現所在不明)
表:
[VRL[
[PRE[
永禄元
    戊年
]PRE]
]VRL]
裏「[V[十月]]
[V[吉祥日]]」
[SRC[>>288 [B[57]] ([CITE[大日本金石史]])]] [TIME[西暦1558年戊午][year:1558]]

[REFS[

- [288] [CITE[[V[雲版銘文󠄃集]]]],
[CITE[[[仏教考古学研究]]]], pp. [V[一三七]]-[V[一七八]]

]REFS]

[692] [[元中]],
[[年代記類]]

[817] [CITE@ja-JP[阿波國郷土史年表 : 研究用稿本]], [[飯田義資, 羊我山人 撰]], [TIME[1936]], [TIME[2024-02-01T05:12:54.000Z]], [TIME[2024-02-10T03:33:35.972Z]] <https://dl.ndl.go.jp/pid/1085728/1/6> (要登録)

[V[昭和丙孟秋下浣]] ([[明朝体]])

[826] 
[TIME[2024-03-12T03:45:01.100Z]]
<https://k-rain.repo.nii.ac.jp/record/2424/files/bunotsu_286.pdf>
#page=149

下に1文字分空欄がありそうなので消えて読めなくなったか彫り忘れ??

* 歳次の後置

[703] 
「[VAR[干支]]歳次」のように後置されることが稀にあります。

- [17] 
[[聖天宮]]棟札
[VRL[
[PRE[
[SNIP[]]
    維時文久元辛酉歳次六月二十八日
  天正十九年水無月二十八日任先矩建
[SNIP[]]
]PRE]
]VRL]
[SRC[>>18]]

[REFS[

- [18] [CITE[[[秩父久那嫩桑館の史]]]], p.[L[88]]

]REFS]

* [VAR[元号名]]歳次[VAR[干支年]]

[16] [[辛亥革命]]の頃の[[清]]国で
「中華黄帝紀元歳次壬子」
が使われた事例があります。
[SEE[ [[道暦]] ]]

* その他

[718] 
歳在[VAR[十干]]龍集[VAR[十二支]] : [[龍集]]

[779] [[五行十二支紀年]]

* メモ

Historical Legal Sensitive Parent: [Help / License]

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