[1] Webブラウザーの市場争奪戦のことをブラウザー戦争といいます。
[2] 90年代後半に Netscape Navigator と Internet Explorer を中心に、 多数の Webブラウザーが開発され、多くの著者や PCメーカー、各国政府機関を巻き込んで激しい市場の争奪競争が行われました。 これは第一次ブラウザー戦争とも呼ばれ、 Windows の標準ブラウザーとなった Internet Explorer の圧倒的勝利により90年代末に終結しました。 Netscape は AOL に買収され、他のほとんどの Webブラウザーも市場から撤退しました。
[3] 00年代以降のWebブラウザー市場の変化を第二次ブラウザー戦争ということもあります。 その定義は明確ではありませんが、この時期には Firefox、Safari、Chrome といった新しいWebブラウザーが登場し、徐々に Internet Explorer のシェアを奪い、第一次ブラウザー戦争後事実上停止していた Internet Explorer の開発を Microsoft も再開せざるを得なくなり、 更にスマートフォンの普及によって Internet Explorer による寡占状態が崩壊しています。
何をもって終結と見なすのかははっきりしませんが、デスクトップとスマートフォンを巻き込んだ激しい競争により、 WebKit と Blink の分裂、 Presto の開発終了、 IE から Edge への移行、 Firefox のシェア喪失による影響力低下、 スマートフォンのシェアのデスクトップ超えといった10年代半ばの一連の出来事を経て、 ブラウザー戦争後の新たな時代に入っていることは間違い無さそうです。