[1] 多くの[[メールサーバー]]は、 [[local-part]] を[[受信者]]の識別子と、
[[受信者]]が任意に決定できる部分文字列の組み合わせ (もできる) としています。
その場合両者の区切子としては [CODE[[[+]]]] が最もよく使われていますが、
他の記号も使われています。

[EG[
[10] 例えば、[[メールアドレス]] [CODE[hoge+foo@bar.example]] は、
[CODE[bar.example]] という[[ドメイン]]に属する、[[利用者]]名 [CODE[hoge]]
宛で、[[利用者]]が「[CODE[foo]]」と分類しているものを表すかもしれません。
]EG]

[2] 一般的な実装では[[メール]]の配送には[[受信者]]を表す部分までが使われ、
残りの部分文字列は配送システム上は使用されません。[[受信者]]がメールフィルターや [[MUA]]
の設定によって [[MUA]] 上の[[フォルダー]]や[[タグ]]によって分類したり、
転送したりしていることもあります。

[11] いずれにせよ、
[[受信者]]と[[受信者]]の直前の[[メールサーバー]]の内部に限られた表記上の規約なので、
[[メールサーバー]]それぞれで区切子が違っていたり、そもそもこの機能が提供されていなかったりします。
[[受信者]]とその直前の[[メールサーバー]]以外はどこまでが[[利用者]]名か明確に判断することはできません。

* 区切子

[8] 最もよく使われているのは [CODE[[[+]]]] で、 [[Postfix]] [SRC[>>3, >>7]] や [[Sendmail]]
[SRC[>>3, >>6]] のような主要な [[MTA]] や、 [[Gmail]] [SRC[>>3, >>5]], [[Outlook.com]] [SRC[>>3]]
のような主要な [[Webメール]]サービスが採用しています。

[9] その他 [CODE[[[-]]]] [SRC[>>3, >>19]] や [CODE[[[=]]]] [SRC[>>20, >>3]] 
が使われることもあります。 [[Postfix]] は[[鯖]]の設定で自由に決定できます [SRC[>>3]]。

* 歴史

[21] この慣習がいつから始まったのかは不明確ですが、1997年には既に複数の実装が
[CODE[[[+]]]] に対応していました [SRC[>>20, >>16]]。 [CODE[[[=]]]] や [CODE[[[-]]]]
を使う実装も既に存在していました [SRC[>>20]]。

[REFS[
- [16] [CITE@en[draft-newman-email-subaddr-00 - Internet Email Subaddressing]]
( ([TIME[2014-06-08 17:38:14 +09:00]] 版))
<http://tools.ietf.org/html/draft-newman-email-subaddr-00>
- [18] [CITE[Email Subaddressing]]
( ([TIME[1997-07-30 18:19:47 +09:00]] 版))
<http://www.mhonarc.org/archive/html/ietf-822/1997-07/msg00059.html>
- [20] [CITE[Re: Email Subaddressing]]
( ([TIME[1997-07-30 21:44:48 +09:00]] 版))
<http://www.mhonarc.org/archive/html/ietf-822/1997-07/msg00061.html>
- [17] [CITE@en[draft-newman-email-subaddr-01 - Internet Email Subaddressing]]
( ([TIME[2014-06-30 14:42:19 +09:00]] 版))
<http://tools.ietf.org/html/draft-newman-email-subaddr-01>
]REFS]

[23] 
[CITE@ja[Gmailでメアドが無限に増殖できるワザの名前と起源について - in between days]], [TIME[2025-05-22T02:33:29.000Z]] <https://mohritaroh.hateblo.jp/entry/2020/08/23/161500>


[14] [CITE[Deflexion.com: Yahoo! Mail Plus now supports subaddressing]]
( ([TIME[2014-07-16 06:36:17 +09:00]] 版))
<http://deflexion.com/2003/10/yahoo-mail-plus-now-supports>


[24] [CITE@ja[Gmailのユーザー名に+で仕分け先を指定できる機能、Gmail内では良くとも他の企業からしたら迷惑じゃないですかね? | mond]], [TIME[2025-05-22T02:35:55.000Z]] <https://mond.how/ja/topics/l8txxgn1zhppq3b/q4aaoxny3axgk4j>

>メールアドレスのローカルパート(@より左側の部分)にプラス記号などで仕分け用の名前を指定する機能は、Gmailで使えることで有名になりましたが、別にGmail固有の機能というわけではなく、RFC 5233 - Sieve Email Filtering: Subaddress Extension で規定された由緒正しい機能で、Postfixなどでも使えます。[SNIP[]]

[25] >>24 [[Sieve]] で規定されていることと [[Postfix]] で使えることに直接の関係はないし、
[[RFC 5233]] は[TIME[西暦2008(平成20)年][2008]]と比較的新しく、
それを根拠に「由緒正しい」というのはちゃんちゃらおかしい。
[[Sieve]] は [[SMTP]] でも [[POP]] でも [[IMAP]] でも [[RFC 822]] でも [[MIME]] でもない、[[インターネットメール]]の世界では[[四天王]]の面汚し、
誇れる「由緒」なんてないっしょ。


* 実装

[REFS[
- [3] [CITE@en[Email address - Wikipedia, the free encyclopedia]] ([TIME[2014-07-15 22:49:55 +09:00]] 版) <http://en.wikipedia.org/wiki/Email_address#Address_tags>
- [6] [CITE[cf/README - Features]]
( ([[Eric Allman et. al.]] 著, [TIME[2014-07-16 06:10:57 +09:00]] 版))
<http://www.sendmail.com/sm/open_source/docs/m4/features.html#preserve_local_plus_detail>
- [7] [CITE[Postfix Configuration Parameters]]
( ([TIME[2014-07-03 15:00:00 +09:00]] 版))
<http://www.postfix.org/postconf.5.html#recipient_delimiter>
- [5] [CITE@en[Using an address alias - Gmail Help]]
( ([TIME[2014-07-16 06:07:23 +09:00]] 版))
<https://support.google.com/mail/answer/12096?hl=en>
- [19] ( ([TIME[2011-01-28 21:07:07 +09:00]] 版))
<http://qmail.org/man/man5/dot-qmail.html>
- [15] [CITE@en[Plus Addressing - Zimbra :: Wiki]]
( ([TIME[2014-01-24 21:50:18 +09:00]] 版))
<http://wiki.zimbra.com/wiki/Plus_Addressing>
- [4] [CITE@en[RFC 5233 - Sieve Email Filtering: Subaddress Extension]] ([TIME[2014-06-15 09:03:55 +09:00]] 版) <http://tools.ietf.org/html/rfc5233>
]REFS]

[13] [[MUA]] その他の[[メールアドレス]]を扱う[[アプリケーション]]の中には、
[CODE[[[+]]]] を正しく扱えないものがあります。特に[[メールアドレス]]を
[CODE(URI)@en[[[mailto:]]]] や [CODE(URI)@en[[[http:]]]]
の [[URL]] に埋め込む場合には、正しい[[パーセント符号化]]を行わなかったり、
誤った[[パーセント復号]]を行ったりするために、 [CODE[[[+]]]]
が正しく扱われないことがしばしばあります。

[12] [[Webアプリケーション]]などで[[メールアドレス]]を要求するものの中には、
不注意や不見識によって [CODE[[[+]]]] をエラーとしてしまったり、
本項で紹介した機能により同じ人が複数の[[アカウント]]を利用することを防ぐなどの目的で意図的に
[CODE[[[+]]]] を拒んだりすることがあります。

;; [22] そのような制限は、勝手な前提に基づき正当な利用を制限するものですから、
好ましくありません。複数アカウント取得などの制限は、他の方法で行うべきです。