[3] 
[DFN[正禄]]は、
[[日本]]の[[江戸時代]]にあった[[改元デマ]]の1つです。


[8] 
[[尾張藩]]士[RUBYB[[[朝日重章]]][[TIME[1674]]-[TIME[1718]]]]の[[日記]]
[CITE[鸚鵡篭中記]]
に記録があります。
[SRC[>>2]]

[4] 
[CITE[鸚鵡篭中記]]
[TIME[元禄14(1701)年][1701]]10月の[TIME[15日][kyuureki:1701-10-15]]条と[TIME[16日][kyuureki:1701-10-16]]条の間に「頃日」として、
[[正禄]]と[[改元]]されると噂になっていたものの、
虚偽だったことが書かれています。
[SRC[>>2]]

[5] 
それ以上の詳細は書かれておらず不明ですが、
[[尾張藩]]の[[名古屋]]城下や城内にそのような情報があったのでしょう。

[6] 
この頃ということで厳密にいつなのかはわかりませんが、
[TIME[15日][kyuureki:1701-10-15]]の少し前あたりに噂になって、
[TIME[15日][kyuureki:1701-10-15]]頃に偽情報と判明したということでしょうか。
どのように虚偽と判断したのかはわかりません。
[[江戸]]に照会したりもしているのでしょうか。
だとすると噂が生じたのはもう少し前の時期になるかもしれません。

;; [20] 
[[日記]]といっても順に書いたままではなくある程度の編集が加わっているようで
(例えば[[江戸]]の出来事がその日の欄に書かれていたり)、
記事内容自体はその頃に書いたものだとしても、
日付不明の記事がいつどのような理由でその位置に挿入されたのかは慎重に考える必要がありそうです。


[21] 
[TIME[元禄17(1704)年][1704]]の事案では[[逮捕]]者が出ていますが
([SEE[ [[宝永]] ]])、
このときは記録がありません。どうだったのでしょう。
どちらも同じ人が記録し、一方は[[逮捕]]されたと書き、
一方は何も書いていないので、[[正禄]]では[[逮捕]]者は出なかったのでしょうか。


[17] 
この[[改元デマ]]については、現在知られている限り、他に記録されていません。

[18] 
[CITE[鸚鵡篭中記]]は昭和40年代に刊行されるまでほとんど内容は知られていなかったようです。

[19] 
[[改元デマ]]については刊行時に編集担当者は当然把握していた
[SRC[>>1 /280]]
ものの、その後特に触れられることなかったようで、
[[令和時代]]に至るまで[[元号研究]]の文脈で紹介された事例は見当たりません。


[REFS[

-
[1] 
[CITE@ja-JP[[[名古屋叢書]] 続編 第10巻 (鸚鵡籠中記 第2)]], [[名古屋市教育委員会]], [TIME[1966]], [TIME[2024-05-28T02:01:58.000Z]], [TIME[2024-07-27T13:36:16.131Z]] <https://dl.ndl.go.jp/pid/2972577/1/146> (要登録)

[FIG(quote)[ [2] >>1

元禄14辛巳歳9月

>
[VRL[
□十五日[SNIP[]]

[SNIP[]]

◯頃日、年号正禄と改るよし専言。然れ共虚説也。

[SNIP[]]

□十六日[SNIP[]]

]VRL]

]FIG]

]REFS]


-*-*-

[10] [CITE@ja-JP[猿島郡郷土大観]], [[崙書房]], [TIME[1972]], [TIME[2024-05-28T02:01:58.000Z]], [TIME[2024-07-28T11:16:57.669Z]] <https://dl.ndl.go.jp/pid/9640223/1/125> (要登録)
右

[V[正祿元年]] ([[明朝体]])

[11] >>10 
[TIME[元和5(1619)年][1619]]、同17年と[TIME[明暦2(1656)年][1656]]の間。
[[元和]]は[TIME[10(1624)年][1624]]まで。
時系列順だとすると[TIME[寛永17(1640)年][1640]]と[TIME[正保元(1644)年][1644]]か。

[12] [CITE@ja-JP[[[エンジニアー]] 13(11)]], [[都市工学社]], [TIME[1934-11]], [TIME[2024-05-28T02:01:58.000Z]], [TIME[2024-07-28T11:45:50.689Z]] <https://dl.ndl.go.jp/pid/1887036/1/33> (要登録)

>
[LEFT[
[BOX(indent)[
芳野紀行 (抄) 正祿元年
]BOX]
]LEFT]

[13] >>12 
原文は[[松尾芭蕉]]の
[CITE[笈の小文]] [SRC[>>15]]。
[TIME[貞享4(1687)年][1687]]から[TIME[貞享5(1688)年][1688]]の[[紀行文]]
[SRC[>>14]]。

[16] [TIME[貞享5(1688)年][1688]] = 元禄元年。正禄は元禄の誤り。

[REFS[

- [15] 
[CITE@ja-JP[[[芭蕉全集]] 前篇]], [[松尾芭蕉, 正宗敦夫 編纂・校訂]], [TIME[昭和3][1928]], [TIME[2024-05-28T02:01:58.000Z]], [TIME[2024-07-28T11:46:55.493Z]] <https://dl.ndl.go.jp/pid/1111697/1/67>
- [14] 
[CITE[笈の小文]], [TIME[2018-02-23T06:00:00.000Z]], [TIME[2024-07-28T11:46:32.941Z]] <https://apec.aichi-c.ed.jp/kyouka/kokugo/kyouzai/2018/bungakushiryoukan/oi-no-kobumi1.htm>

]REFS]


[FIG(quote)[
[FIGCAPTION[
[7] [CITE@ja[花火の歴史がわかる花火史年表【火薬の発見から現代の花火まで】]], 
2023/06/11 (更新日: 2024/07/26),
[TIME[2024-07-28T11:10:22.000Z]] <https://hanabi-history.com/hanabisi/#1644715>
]FIGCAPTION]

>[B[1644年 正禄元年7月15日 徳川家光]]
>[SNIP[]]「参考文献 : 三河煙火史, 三河煙火史編集委員会 編, 愛知県煙火組合, 1969年,57項」
]FIG]

[9] >>7 正保元年の誤り。